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全社のUX品質の底上げを目指す「UX定例会」

この記事はモバイルファクトリー Advent Calendar 2020 4日目の記事です。


はじめまして!駅メモ!チームでUX周りを見ているUXエンジニアのMです。
今回は、会社全体のプロダクトのUX品質底上げのため、日頃から行っている「UX定例会」についてご紹介したいと思います。

モバファクのUXデザイナー/UXエンジニアとは?

まずは、弊社のUX周りについての説明が必要かと思います。現在、私が所属しているチームでUXチェックを行っているメンバーは、最初からUXを担当する役割でチームに入ったのではなく、元々はエンジニアだったり、デザイナーだったメンバーが、専門性を高めてUX専任になった経緯があり、まだまだ発展途上の役割です。

UXデザイナー/UXエンジニア(以下、UX担当者)の役割は、ビジュアルのデザインに留まりません。プロダクトに触れるユーザーの体験を、たくさんの制約がある中、様々な手段で最大化することが責務です。そのため、あらゆる場面でプロダクトに関わっています。
具体的にその例を上げると、

  • ディレクターが考えた施策のUX面からの評価、改善案の提案
  • その施策を元に、Sketchなどを用いて具体的なIA(情報設計)/UIを設計、必要な画像素材等の仕様も決める
  • デザイナーが制作した画像素材が意図したUXを実現できているかをレビュー
  • 実装されたものにUX面で新たな問題が生まれていないかをレビュー、必要があれば対応策を提案

など、広範囲に渡ります。企画に関しては目標数値などへの理解、画像周りに関してはデザイナー業務への理解、実装面では開発への理解が求められ、広い知識と経験、コミュニケーション力が必要になります。

しかし、弊社ではまだまだUX人材が足りておらず、各チームそれぞれにUX担当者がいるという状況にはできておりません。現状UX専任のメンバーがいるのは限られた一部のチームのみとなっています。UXに明るいデザイナーやエンジニアがチームにいれば、そのメンバーがフォローしていますが、会社として世に出すプロダクトの、UX品質のムラはできるだけ減らす必要があります。

そこで、このような状況を少しでも改善するため行っているのが「UX定例会」です。

UX定例会とは

開催日/開催方法

  • 毎週月曜の1時間
  • リモートワークのため現在はGoogle Meetを使ったビデオ会議

参加者

  • 各チーム最低一人、それ以上は自由に参加OK
  • 参加職種に制限はなく、寧ろさまざまな職種の人に参加してもらうことを推奨

やること

  • 一週間の間にチームでやったことを、定例会の共有ドキュメントに記入し、その内容についてみんなでUXの視点で深掘り

目的

  • UX担当者の居ないチームのサポート
  • それぞれのプロジェクトで使用している技術や知見の共有
  • 具体的な事例を通してUXについて各自の理解を高めること
  • 会社全体の状況を俯瞰できる機会を設けること

UX定例会の目指すこと

UX定例会の目的についてもう少し解説していきます。

UX担当者の居ないチームのサポート

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例えば、ユーザーの分析のやり方を相談したいと思っても、チームメンバーが少なく、他に相談できる人がいないこともあります。そんなときのために、UX関連の課題を、チームを横断して定期的に相談できる場を作ることが一つの目的です。

相談事ができる度に、別のチームに声をかけてやりとりするのは、どうしても心理的ハードルが上がりがちです。そこで、定期的にこのような場が設けられていれば、気軽に相談できるようになります。また、定例会には様々なチームのUXに明るいメンバーが集まっているので、より的確なアドバイスやフィードバックを得ることができます。

それぞれのプロジェクトで使用している技術や知見の共有

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例えば、サービス分析の手法は数多くあります。定例会で、とあるチームが「狩野モデルを使ってみて、こんなメリットがあった。」と他のチームに向けて共有したとします。すると、「そのメリットは自分のチームにも当てはまりそう。」と、それまでは一つのチームだけに収まっていた知見が、たくさんのチームに伝搬していきます。このように、新たな知識を得られる機会を作ることも一つの目的です。

チーム内だけの視点では、どうしても仕事の手法が凝り固まってしまいがちですが、他のチームでやっていることを実際の言葉で見聞きすることで、新しいやり方をより身近に知ることができます。このようにチーム同士でお互いに刺激し合うことで、会社全体の仕事の質を上がることを期待しています。

具体的な事例を通してUXについて各自の理解を高めること

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「UX」というワードは非常に曖昧で、人によって想像しているものが違います。(長くなるため、この記事でもUXの意味を具体的に解説していません。)しかし、UXは本来、あらゆる立場の人に持っていてほしい視点です。UXの問題や改善すべき点は、ディレクターが気づきやすいところ、デザイナーが気づきやすいところ、エンジニアが気づきやすいところがあります。この定例会で、どのようなUXに関する問題を見つけたか、どのように改善をしたのかを、具体的に見聞きすることで、UX対しての理解を深め、参加しているメンバーそれぞれに、UXの問題に気付ける目を養ってもらうことも、この定例会の目的の一つです。それぞれの立場の人が少しでもUXに関して意識を持ってもらうことの積み重ねで、プロダクト全体の品質が上がることを期待しています。

会社全体の状況を俯瞰できる機会を設けること

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前述の内容と少し内容がかぶりますが、日々の業務がチーム内だけに留まっていると、どうしても仕事に対する視点が凝り固まりがちです。この定例会で、他のチームに対して、自分が作っているプロダクトについて説明すると、そのプロダクトをより客観的に見やすくなります。他のチームが作るものと比較して、「ここは考えが不足しているかもしれないな」ど新しい気づきを得られることがあります。さらには、自分が関わっているプロダクトが、会社においてどのような位置づけなのかを意識するきっかけにもなります。 そうして、自分が普段作っているプロダクトをどうしていけば良いか、より俯瞰して考えられるようになることも、この定例会が期待していることの一つです。

終わりに

週1回1時間という限られた時間のため、この定例会でできることは多くはありません。そのため、各チームの参加者に具体的なアクションは任せることとなり、直接的に成果に繋がっているかどうかは、まだまだ目に見えてわかる状態にはなっていません。その点は今後の課題の一つです。
とはいえ、この定例会で出た意見をもとに、それぞれのチームで改めて改善を進めたということも、日々報告いただいていますし、定例会によく参加しているメンバーが表彰されたりということもあり、微力ながら助けになれているのではないかと思います。

先日、この定例会に参加してるメンバーに、この定例会に参加していて感じたことを聞いてみました。 その声を以下に抜粋してみます。

(エンジニア) チーム内だけだと思考が凝り固まってしまってる感があるので、聞いてもらえるとうれしい気持ちになる
(ディレクター) 小さなチームで似たようなサービスをずっとやっていると、改善の方向が同じになりがち。相談するといろいろな視点で見れるようになる。
(エンジニア) 自分たちがやっていることを別チームに話す機会はなかなか無い。UX定例会でどのように説明したら良いのか考えて話していると、それまで気づかなかった新しい視点に気づくことがある。
(エンジニア) デザインの意図とかを気にせず実装していたけど、UX定例会で施策の意図を突っ込まれたときに何も答えられなかった。今は、答えられるよう意識する機会が増えた。

この定例会で目指していた効果が垣間見え、やっていてよかったと感じました。

今回は、会社全体のプロダクトのUX品質底上げのための活動として「UX定例会」をご紹介しました。他にもそのために行われている活動がありますが、それはまた別の機会でご紹介できると思いますので、お楽しみに!


明日の記事は id:dorapon2000 さんです!